給水管の損失水頭(摩擦損失)の計算
給水装置の設計で使う2つの公式で、管路の摩擦損失を計算します。給水用具や継手の損失は「直管換算長」として管長に足して入れます。
分類給水・ポンプ根拠給水装置工事技術指針2025更新2026-10-06
—
流速—
動水勾配—
圧力換算—
使った公式—
同じ流量での口径別の比較
| 口径 | 流速 m/s | 動水勾配 ‰ | 損失水頭 m |
|---|
入力例
流量30L/min・口径20mm・管長15m(直管換算長3mを含め18m)の場合、流速は約1.59m/s、ウエストン公式の動水勾配は約159‰、損失水頭は約2.87m(約0.028MPa)です。口径25mmにすると約1.03mまで下がります。
計算式
ウエストン公式(口径50mm以下)
h = (0.0126 + (0.01739 − 0.1087 × D) ÷ √V) × (L ÷ D) × V² ÷ (2g)
ヘーゼン・ウィリアムス公式(口径75mm以上)
h = 10.666 × C^-1.852 × D^-4.87 × Q^1.852 × L
h: 損失水頭[m] V: 流速[m/s] D: 内径[m] L: 管長[m]
Q: 流量[m³/s] C: 流速係数 g: 9.8m/s²
動水勾配 I[‰] = h ÷ L × 1000
使い方のポイント
- 口径を決めるときは、配水管の水圧から「立ち上がり高さ」と「末端の必要水頭」を引いた残りを管長で割った値(許容できる動水勾配)以下になる口径を選びます。→ 同時使用水量と給水管の口径
- 流速は2.0m/s以下が目安です(過大な流速によるウォーターハンマーや騒音を避けるため。SHASE-S206 などで一般に用いられる値)。
- ヘーゼン・ウィリアムス公式の流速係数は、給水装置の設計では C=110 がよく使われます。
よくある質問
ウエストン公式とヘーゼン・ウィリアムス公式の使い分けは?
給水装置工事技術指針では、口径50mm以下の給水管はウエストン(Weston)公式、口径75mm以上はヘーゼン・ウィリアムス(Hazen-Williams)公式で損失水頭を求めるのが一般的とされています。
動水勾配(‰)とは何ですか?
管の長さ1,000mあたりの損失水頭(m)です。たとえば100‰なら1mあたり0.1mの損失です。
水栓やメーターの損失はどう入れますか?
給水用具や継手の損失水頭は、同じ口径の直管の長さに換算した「直管換算長」で表されます。その長さを管長に足して入力してください。値はメーカー資料や水道事業体の基準で確認します。
計算に使う管径は呼び径ですか、内径ですか?
本来は実内径ですが、給水装置の概略計算では呼び径をそのまま使うことが多いです。このツールは入力した値を内径として計算します。
根拠・出典
- 給水装置工事技術指針2025(公益財団法人 給水工事技術振興財団) 給水管の口径決定・損失水頭
- ウエストン公式・ヘーゼン・ウィリアムス公式
本ページは規程・指針の本文を転載せず、計算式と考え方を要約しています。設計・申請には必ず原文と所轄(水道事業体・下水道管理者・電気事業者など)の基準で確認してください。
関連する計算ツール
- 04ポンプの全揚程の計算実揚程・配管の摩擦損失(ヘーゼン・ウィリアムス式)・末端の必要圧力・速度水頭を足してポンプの全揚程を計算。損失水頭は流量・管径・管長から自動…→
- 07同時使用水量の計算と給水管の口径選定末端給水用具の数から同時使用水量を計算(同時使用率を考慮した用具数・標準化した同時使用水量・集合住宅の戸数式/人数式)。配水管の水圧と管長か…→
- 08受水槽・高置水槽の容量と揚水量の計算建物の用途と人数から1日の使用水量・時間平均・時間最大・瞬時最大の予想給水量を計算し、受水槽(1日使用水量の4/10〜6/10)と高置水槽の…→
最終更新: 2026-10-06